教えて！大賀ちゃん！　今更聞けないハイブリッド車②

今日はハイブリッド車の歴史について説明するよ！

最初のハイブリッド車は1900年ごろのヨーロッパで登場したんだ。

そうだよね笑
当時まだ出力が不足していたガソリンエンジンを補助する方式が求められていて、色々なメーカーがこの方式のハイブリッド車を製造したんだけど、商業的には失敗していて、販売台数はごく少数だったんだよ。

ガソリンエンジンやディーゼルエンジンの性能が年々向上していったから、モーターによる補助はそのうち不要になって、最初期のハイブリッド車開発は終わりを迎えるんだ。

その次に起こったハイブリッド車のブームは1950年〜1980年ごろにかけてなんだけど、目的は深刻化する大気汚染対策やオイルショック対策などの環境対策に焦点を当てたものだったんだ。

知らないよね笑　お父さんやお母さんに聞いてみると良いよ。
たしか、中東状況が不安定になって、ガソリンだけじゃなく、石油原料の物は全て無くなるかもって噂が流れて、スーパーの棚からトイレットペーパーが無くなったって聞いたよ。

きっかけとなったのは第二次世界大戦後に深刻化した大都市圏でのスモッグなどによる大気汚染で、その原因の多くは一気に普及した自動車によるものだったんだよ。

その後は石油供給の安定化やエンジン技術の進化もあって、ハイブリッド車の開発は下火になるんだ。
でも、その頃のハイブリッド車の考え方は、今のハイブリッド車の元になって、引き継がれているんだよ。
当時市販化もされたけど、商業的には成功しなかったんだ。電動走行をするためのバッテリーが大きさや重さが車には適切じゃないのと、走行距離やスペックの面で自動車への実用には向かなかったんだね。

実はね、電気の分野でハイブリッド車開発に関わる大きな出来事が２つあったんだよ。
１つはリチウムイオン電池を始めとする高性能な二次電池の開発。リチウムイオン電池は1981年に開発されたんだけど、従来の鉛蓄電池と比べると小型軽量で容量も大きくて、主に家電や携帯電話などの分野であっという間に普及したんだ。

それ以外にもニッケル水素電池など別方式の二次電池も登場して、ハイブリッド車としても実用的な性能とコスト的にもメリットを持つ電池がようやく登場したんだよ。
もう一つはハイブリッド車のモーターに使われる磁石なんだけど、「ネオジム磁石」というすごく強力な磁力を持つ磁石が、ほぼ同時期の1982年に開発されたんだ。
モーターをコンパクトにすることができたんだね。

そうだね。
これらの開発があったから、従来の環境性能に特化したハイブリッド車がようやく実用的なものになって、20年の間に色々なメーカーが研究開発を進めたんだよ。

そして最初に量産車として実を結んだのがトヨタ プリウスで、ハイブリッド車の登場から実に100年以上かかってようやく実用的なハイブリッド車になったんだ。

プリウスの登場から現在までで、ハイブリッド車は増えてきたけど、初期と今ではハイブリッド車に対する役割は変わってきてるよ。

現在次世代の環境対応車として注目されているものは「電気自動車」で、エンジンを持たずに純粋にバッテリーとモーターで駆動する自動車なんだ。
エンジンを持たないから、ガソリンも使わないよね。
でも、完全な電気自動車が登場するまでにはあと数十年必要って言われてて、今のハイブリッド車はその繋ぎって言われているんだ。

そうなんだよ。でも繋ぎとしてもハイブリッド車は注目されていて、燃費も年々向上しているし、より低コストのハイブリッドシステムが開発されたり、プラグインハイブリッド車のような中間的役割の車も登場してきたんだよ。

コンセントみたいなもので直接充電できるんだよ。

ハイブリッド車も色々な様式があったり、呼び方も違ったりするんだけど、大きく分けると「ストロング」と「マイルド」に分けられるんだけど、違いは電気モーターのみでの走行が可能かどうかで、マイルドハイブリッドではモーターはあくまでエンジン動力の補助として使われるんだよ。
ストロングハイブリッドは、プリウスとかのスプリット式、ホンダや日産で採用されているパラレル式、日産のe-powerで採用されているシリーズ式があるよ。

そうだね笑
マイルドハイブリッドは燃費に対する改善効果は少ないけど、システムが簡易的でコスト面でのメリットがあって、コストのかけられない小型車や軽自動車などに向いていて、国内ではスズキ自動車が採用に積極的なんだよ。

あはは、お待たせ笑
スズキはストロングもあって、ソリオバンディットやスイフトハイブリッドで採用されてるんだけど、積極採用しているマイルドハイブリッドについて、次回は説明するね。